下り最大1.8Gbpsの5Gに対応するミドルクラス
Lenovo TAB6は、10.3型(1,920×1,200ドット、60Hz駆動)の液晶ディスプレイを搭載するAndroid 11タブレット。チップセットはQualcomm Snapdragon 690 5G(最大2GHz、8コア)で、メモリ4GB、ストレージ64GBのミドルクラス端末だ。ソフトバンクが販売元となっており、一括支払時の端末本体価格は3万6,720円となっている。
10.3型液晶ディスプレイのAndroid 11タブレット今回試用したのはムーンホワイトのボディカラー最大のポイントは、チップセットに「5G」とある通り、高速・低遅延の5G通信に対応していることだろう。従来のLTE(4G)をはるかに上回る下り最大1.8Gbpsを実現し、大容量コンテンツもストレスなく利用できる。
チップセット自体はより高速なミリ波(28GHz帯)にも対応するようだが、現時点でLenovo TAB6が対応するのはSub-6と呼ばれる周波数帯。ソフトバンク網に割り当てられている帯域で言えば、国内の700MHz/1.7GHz/3.4GHz/3.7GHz帯のすべてに対応している。
LTEでも下り最大695Mbpsで通信できるので、5Gが繋がらない場所でももちろん問題なく利用できる。ただし、5GにしろLTEにしろ、2021年11月時点でこれら最大速度で通信できるとされている地域はまだごく一部に限られている。多くの人にとっては、将来的な高速通信エリア拡大を見越した投資、というような形になってしまうのは否定できないところだ。
SoftBank 5Gサービスエリアマップ、新宿駅周辺。5G対応とされるピンク色や紫色のエリアは比較的広範囲に渡っているが、試した限りでは、実際に5Gで接続されることはまだそれほど多くないもう1つ、無線LANがWi-Fi 5までの対応に止まっているのも、少し残念なところ。これはチップセット側のスペックからくるものなので仕方のないところだが、宅内でもWi-Fi 6でより高速に通信したいと願うユーザーは物足りないかもしれない。
Androidスマートフォンでも8GB以上のメモリを搭載する機種が珍しくない中、メモリ4GBというのも少なく感じる部分。動画コンテンツをダウンロードしたり、写真・動画を頻繁に撮影するような使い方だと、ストレージの64GBも今や大容量とは言えない。ただし、ストレージについては最大2TBまでのmicroSDカードを利用できるので、ある程度余裕をもった運用はできそうだ。
microSDカードはSIMスロットに挿入する形本体サイズは158×244×8.3mm(幅×奥行き×高さ)で、ベゼルはやや細め。重量約498gというのは軽くはないが、かと言って重すぎることもない、10型クラスタブレットとしては標準的なものだ。
筆者の手元にあったタブレットAmazon Fire HD 10 Plus(10.1型)と比べると、ディスプレイサイズが大きいにも関わらず、ベゼルが細い分、全体はわずかにコンパクト。それでいてIPX3/IP5Xの防水・防じん性能も備えているので、屋外での一時的な使用や、雨がぱらつく程度の環境下なら不安はない。
充電ポートはType-C側面にイヤフォン端子を備える電源、ボリュームキーは本体上部に位置しているSIM装着状態で実測495gAmazon Fire HD 10 Plusより縦横サイズはコンパクト。さらに0.9mm薄い