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アップル、DIY修理プログラムを発表--ユーザーに部品やマニュアルを提供へ - CNET Japan

 割れた「iPhone」の画面を修理するには、今のところ、いくつかの選択肢がある。その1つは、Appleに部品交換を依頼することだが、この方法だと数百ドルもの費用がかかる。また、Appleの純正部品や修理用ツール類、マニュアルが利用できるApple正規サービスプロバイダーや同社と契約した独立系修理業者に持ち込むこともできる。さらに、地元のショッピングモールに店を構える修理店に行くという手もある。

提供:Sarah Tew/CNET

 2022年からは、この選択肢に「自分で修理する」という新たな方法が加わる。

 Appleが発表した「Self Service Repair」という新しいプログラムでは、顧客が自分の使う製品の修理に必要な純正部品をAppleから直接購入し、自宅で修理することが可能になる。また、Appleは修理用のマニュアルをオンラインで公開するほか、ツール類についても正規修理業者への販売価格と同じ金額でユーザーに提供するとしている。

 Appleの最高執行責任者(COO)を務めるJeff Williams氏は、Self Service Repairについての発表の中で、「Appleの純正部品を広く利用可能にすることで、修理が必要になった場合の顧客の選択肢が広がる」と述べた。

 この動きは、Appleにとって大きな方針転換だ。同社はこれまで、部品、修理マニュアル、診断および調整用アプリの利用を、同社の「認定修理プログラム」に参加する業者に限定していた。Apple認定の修理方法が公開されていないことから、YouTube動画やiFixitのような企業の専門家の話を頼りに、部品を入手して自分で修理する方法を学ぶユーザーもいた。

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 Appleなどの企業に対して、サービスマニュアル、純正部品、ツールを公開することを求める圧力はますます高まっている。Appleが本社を構えるカリフォルニア州を含む10を超える州で、「修理する権利」に関する法律が検討されている。Joe Biden米大統領は2021年に入り、この問題を調査することを米連邦取引委員会(FTC)に指示する大統領令を発行していた。

 FTCは7月、「製品購入者が自分で製品を修理したり、修理してくれる他のサービスプロバイダーを探したりすることを非常に困難にしている」メーカーの慣行を対象とした、法的措置の強化を全会一致で可決した。

 Appleの製品の分解と修理は、他の製品と比べて容易ではないが、修理用部品、ツール、マニュアルを提供することによって、技術的な知識を持つユーザーが安心して自分の製品を分解できるようになることを望んでいると、Appleは述べた。このプログラムは2022年に開始され、まずは、2020年発売の「iPhone 12」と2021年9月発売の「iPhone 13」の「最も一般的な修理」を顧客が行えるように支援するために、200種類以上の部品とツールを提供するという。Appleはその後、最近発売された「M1」チップ搭載の「Mac」コンピューターなどに、このプログラムを拡大する計画だ。保証対象の修理ならAppleに依頼できるため、このプログラムは主に、保証対象外の修理を目的としている。

 修理する権利を提唱する人々は、Appleの動きに対して支持を表明。iFixitの最高経営責任者(CEO)を務めるKyle Wiens氏はAppleの発表を受けて、「これは非常に大きい」とTwitterに書き込み、この動きは「われわれが20年近く前から目指して取り組んできたものだ」とした。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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