正月の食べ物の代表格である、おもち。
お雑煮にしたり、おしるこにしたりと、さまざまな料理にして味わえる、万能な食べ物です。
おいしいおもちですが、ノドに詰まらせるという危険もあります。
おもちで搬送された人数は?
東京消防庁によると、2015~2019年、東京都内ではおもちや団子が原因で窒息したとして、463人が救急搬送されました。
出典:東京消防庁
窒息、誤飲が起きた原因で、最多は包み類。次いで、おもち、肉となっています。
出典:東京消防庁
搬送された人数を月別に見ると、1月の177人や12月の63人など、年末年始に集中していることが分かります。
それだけ、おもちを食べてノドを詰まらせる人が多いのでしょう。
おもちがノドに詰まったら?
では、実際におもちをノドに詰まらせた場合、どう対処すればいいのでしょうか。同庁に聞きました。
同庁は「咳を出せるなら出させて、咳が出ない場合は『背部叩打法(はいぶこうだほう)』を」と推奨しています。背中をたたくやり方ですね。
背部叩打法のやり方は、次の通りです。
東京消防庁 ーより引用
おもちがノドに詰まった場合、「掃除機で取り出さなくては!」と考える人もいるでしょう。
ですが、同庁は「おもちがノドの奥にどんどん進んでしまう可能性がある」として、掃除機の使用を推奨していません。
そのうえで、おもちがノドに詰まらないよう、「小さく切って食べやすい大きさにし、ゆっくりと噛んで食べること」をうながしています。
おいしい正月料理である、おもち。安全に、ゆっくりと味わいたいですね。
[文・構成/grape編集部]