北欧の老舗ゲーミングデバイスメーカー SteelSeries が、プレミアムゲーミングヘッドセット Arctis 9 を9月3日に国内発売します。
Arctis 9 はPCやPS4/5、Nintendo Switch等に対応した超低遅延の2.4GHz帯RF接続と、スマートフォン等のBluetoothに同時接続できるデュアルワイヤレス製品。
PCやPSでゲームしつつ、スマートフォンのチャットアプリで会話したり、通知を聴いたり、会議通話に参加するなど、耳を覆ってゲームに集中したままスマホも使える利便性が特徴です。
主な仕様は、周波数特性20Hz~20kHzの40mm径ネオジウムドライバ、引き出して伸ばせる格納式ブームに双指向性マイク、20時間駆動の内蔵バッテリー、スチールとアルミ製フレーム、チャットとゲーム音のバランスをヘッドセットで調整できる ChatMixコントロールなど。
PC接続時には DTS Headphone:X v2.0の仮想サラウンドにも対応します。(PS5の3Dオーディオは通常のステレオヘッドホンならば原則なんでも使えるため、Arctis 9でも問題なく聴けます)
デュアル無線の片方は、USBドングルを使う2.4GHz帯RF接続。USBオーディオに対応する機器ならば汎用で使えるため、PCでもPS4 / PS5でも、Nintendo Switchでも利用可能です。
Bluetooth同時接続は、SteelSeries のヘッドセットではこの Arctis 9や、さらに最上位の Arctis Pro Wireless が対応する機能。切り替え式ではなく同時に音が鳴るため、ゲームをしながらスマホアプリでの音声チャットに威力を発揮します。
デュアルワイヤレスは便利
ボイスチャットをしない場合でも、ゲームをしながらスマホの音楽を聴く、動画や音声コンテンツを聴くにも便利。リモート会議に出席しつつゲームもできますが、急に発言を求められた場合は自己責任です。
スマホでDiscordはともかく、そこまで「同時に」音を聴くシチュエーションはなさそうに思いますが、実際に使ってみるとスマホの着信に気づいたり、ちょっとしたアプリ利用や通話でわざわざヘッドセットを外す必要がないのは実に快適。
デュアル接続に非対応の場合、通知に気づいたらゲームを一時停止してヘッドセットを外して、ある意味現実に戻ってくることになりますが、同時接続ではゲーム世界にスマホを持ち込めるような感覚です。
(個人的な経験では、Arctis Pro Wireless や Xbox Wirelessヘッドセットの同時接続に慣れたおかげで、ゲーム中に長いカットシーンが始まるとすかさずスマホゲームの周回をする癖がついてしまい、世界を救う勇者なのにスマホをいじってばかりで人の話を聞かないやつが爆誕しました。)
もう少しマシな使い方としては、スマートフォンの外音取り込み機能やアプリを使い、ヘッドホンでゲームや映画に没入しつつ外の音を聞き逃さない使い方もあります。
Androidならば、標準のアクセシビリティ機能「音声増幅」を有効にすることで、スマートフォンのマイクで集音した音をBluetoothヘッドホンでリアルタイムに聴く使い方が可能です。
iOSの場合、OS標準のアクセシビリティ機能としてはAirPodsなど純正もしくはMade for iPhone(MFi)を取得したイヤホンしか選べませんが、スマホで集音してBluetoothイヤホンで聴く集音アプリはApp Storeに多数登録されています。
またスマホのマイクが環境音を常時認識して、ドアのノックや家電のビープ音、アラーム、咳や赤ん坊の鳴き声、ペットの声、ガラスの割れる音等々を検出したら通知を送る「音検知通知」を使うことも。
本来は聴覚に問題がある場合のアクセシビリティ機能ですが、ゲームしつつ通知をBluetoothヘッドホンで聴く使い方にすることで、外で注意すべき音がしたときだけ気づくことができます。
eスポーツ大会御用達の快適性
Arctis に話を戻すと、柔らかく通気性のよいAirWeaveクッションのイヤーパッドや、耳だけでなく頭頂部にも重さを分散させるサスペンションヘッドバンドなど、長時間のプレイに対応した快適性も定評があります。
Arctis 9 の参考価格は税込2万5280円、発売日は9月3日。
なお、SteelSeries はXboxの独自無線形式 Xbox Wireless に対応した Arctis 9X もラインナップとしては用意しています。XではないArctis 9の場合、Xboxで使いたい場合はコントローラのヘッドセット端子に有線接続が必要です。
SteelSeries Arctis 9ゲーミングヘッドセット